Sheryl Crow - Everyday Is A Winding Road
back to 1996
今回の英単語:Brochure(0:41)
意味:パンフレット、小冊子
歌詞ではthereがIntellectualismにかかっていて、「そのパンフレットは良さげ」…って興味ないってこと?
Intellectualism=主知主義
【実はちょっと寂しい主人公の歌】
90年代の女性ロック/ポップスと言えば絶対に外せないのがシェリル・クロウですね。
この曲は彼女の名前を冠したセカンドアルバムからの曲です。
とてもキャッチーでドライブで聴きたくなる曲です。
冒頭のギターがちょっと鳴って、パーカッションがトコトコするイントロがちょっと肩の力を抜いて聴ける感じだと思わせます。
心地よいリズムと相まって、聴いている時はまるでアメリカの平坦な乾いた道を窓を開けて淡々と運転しているような気分になります。
ということはこの曲はゆるい感じの内容なのかな…なんて思っちゃいますね。
しかし歌詞を見てみると実はちょっと違った印象になります。
この曲の舞台はヒッチハイクした自動販売機の修理屋のにいちゃんの車の中です。
車の中で話したこと、イメージしたことから考えが広がっていくような歌詞のようです。
自販機修理のにいちゃんは知的で娘がいて充実した生活を送っているらしいです。
それなのに自分は孤独感を抱え、自分の人生すら他人のようで、過去も充実していたとは言えない…
そんな自分に満足していないような主人公の歌です。
しかし、サビ前とサビでは気分を切り替えて「前向きに行きましょか!」という具合になります。
悶々とした感じというよりは「ま、しょうがないか!」というサバサバ系な主人公のようですね。
「上手くいかなくても気持ちの切り替えを上手くやってこう。」
と言ってくれてるようにも思えます。
曲調もキャッチーなメロディも「もっと気楽にいこう」と語っているようですね。
歌詞は具体的な話かと思ったら、急に場面が変わって抽象的な表現になったりして「ん?どういうこと?」と思っちゃいますが、明るいメロディがそんなモヤモヤをも飲み込みます。
さて、PVはというと、くすんだ黄金色のモノクローム映像がとても印象的なものになっています。
少女が飛ばしたおもちゃの飛行機が様々な人の手に渡り、最後にはまた手元に戻ってくるというものです。
そしてそれとは別に彼女(シェリル姉さん)が楽しそうにブラブラする様子が映っています。
少女は昔の彼女で、子どもの頃住んでいた街に戻ってきて、子供の頃遊んだ場所や思い出を懐かしんで新たな人生を歩み出そうとしている…という感じにも捉えられます。
フェンスの間やバッグの持ち手から顔を覗かせるのは、子供の時にそういう事をするのが好きだったから…なんて想像してみたり。
映像の色味が非現実的な感じがして、この歌詞の感覚に合っていますね。
綺麗で魅力的だけど、過去に色々経験してきたっぽいお姉さんって感じの彼女の雰囲気が素敵なPVです。
人生いろいろあるけど、未来はわからないけど、少しずつ進んでいるよというメッセージにも思えますね。
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