Christina Aguilera – I Turn To You
back to 1999
今回の英単語:Faith (2:08)
意味:信頼、信用、自信、信念、確信、信仰など
この曲では「夜(落ち込んでいる時間)を乗り越えられる『自信』をくれる」という意味ですね。
関係ないですが、英語の訳に同じ感じが使われているなぁ…と感心しました。
【絶対的な愛に守られるとそれに応えて成長する】
90年代が終わる頃、若いアイドル的アーティストが多く登場してきました。
男性はグループでの登場が多く、女性はソロが多かった記憶があります。
その中でも圧倒的な歌唱力で注目されたのがクリスティーナ・アギレラです。
その透明感あるシャープな声で「新たな歌姫が登場してきた!」と心躍ったものです。
この曲は彼女のデビューアルバムに収録されている愛に満ち溢れたバラードです。
この曲が歌う「愛」は純粋な、絶対的な「愛」です。
男女の駆け引きとかではなく、人を成長させるために注ぐ「愛」がテーマになっていると思います。
そして歌の主人公はその「愛」を注がれている側です。
落ち込んでいる時、悩んでいる時、混乱している時、ずっと寄り添い、道を照らしてくれる存在がいることに感謝し、その人がいるから強く生きていく事ができるという内容です。
温かく守ってくれ、力になってくれて、とても頼りになる存在がいるからこそ進んでいける。
そして時には戻ってきても優しく包み込んでくれる存在。
この歌の相手は家族、親、もしくは親友に当てはまるのではないでしょうか。
多くの愛情を注いでくれる相手に心から頼ることができる安心感。
子供ができてこの曲を聴くと涙腺がガバガバに開くようになってしまいました。
子供に愛情を注ぐ側になったのですが、子供がこんな風に思ってくれると幸せだなぁ…と。
とはいえ、毎日の子供との生活はワチャワチャですので、この曲のような雰囲気ではないんですけどね。
さて、歌の方に戻ります。
この曲で私は一気に彼女のファンになりました。
なんといっても表現力が素晴らしいです。
雨音っぽい音から始まって(CDでは雨音そのままから始まります。)寒さと寂しさを感じる出だしの音の後に続く弱さや迷いを感じる歌い出し。
そしてその存在のありがたさを噛み締めるような一番。
心が落ち着いて前向きになるための力、見守ってくれる人の温かい応援を感じる二番。
愛情を強さに変えて、奮い立った気持ちが空を突き抜けるような圧巻の大サビ!
大サビの後は光に包まれるような優しく温かな雰囲気で締めくくっています。
歌詞自体は結構シンプルなのに感情の移り変わりが凄く伝わってきます。
一回聴いただけで名曲の殿堂入りです!
伴奏もコーラスも一番は抑えめ、二番は厚みを感じます。
そして大サビはドラマチックにこれでもかと盛り上がります。
特に「アキャン ラ〜ア〜ア〜ア〜ン トゥユー!」からの所!
「キタキター!」って感じで大好きです!
PVはアギレラさんが美しい姿で歌っている印象が強いですが、ちょっとしたストーリーも挟まれています。
物語の方は雨の日に慣れない運転で事故を起こしちゃった娘さんと、彼女を心配する母親の物語です。
事故して気が動転して落ち込んでいる娘に黙って寄り添って落ち着くまで待つ母親。
そして娘さんも落ち着いて笑顔になっていくものです。
母親も気が動転しているでしょうに、こんなに優しくできるなんて…まるでドラマみたいです。
自分も相手も怪我がないようで、物損事故で終わって良かったですね。
不幸中の幸ってやつです。
はい、余計なお世話です。
そして、アギレラさん!
白い光の中、ドアップで歌う姿に魅了されました!
いきなりこのシーンから始まるのでドキドキしてしまいます。
もちろんルックスだけでなく、色んな表情で感情たっぷりに歌う姿に見入ってしまいます。
そして夜の屋上で黒いドレスで歌う姿もカッコいい!
こちらは離れた高い場所から彼女を写していて、まるで守神のような神々しさを感じます!
白アギレラと黒アギレラ、どちらも素敵で何度も見てしまうMVです。
因みにこの曲のタイトル「I Turn To You」ですが、中学英語で習う「Turn」がとても引っかかりました。
「『曲がる』、『回転する』、『変化する』ではないですし、『振り返る』も違うような…」と思い調べてみた事がありました。
この場合の「Turn」は「頼る」!!
「なるほど〜!」と納得したのを覚えています。
実はこの曲、彼女のオリジナルではなくてカバーだったんですね。
彼女のリリースの数年前、「スペースジャム」のサントラに収録されていました。
歌ったのはハーモニーが極上のAll-4-One!
このサントラ、R. Kellyとモニカの曲目当てで持っていたのですが、買った当時は全くノーマークでした。
何年も後にアギレラさんの1stをよく聴いていた頃、気まぐれにこのサントラを手にして同じ曲名だと思って聴いたら腰が抜けそうになりました(大袈裟)。
温かくてほっこりする彼らのバージョンはこちら。
音質イマイチですが、MVもありました(試作品?)。
ミックスリスト:My Favorite ラブラブ Songs