Aaliyah - At Your Best (You Are Love)
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今回の英単語:Motivate(〜ing) (1:20他)
意味:動機を与える、興味を起こさせる
日本語でも「モチベーション」という言葉が根付きましたね。
「あなたは私が生きていくモチベーションなの。」ってそこまで惚れさせる男が気になりますね。
【惚れてしまった…けど…】
愛でとろけるような名曲のご紹介です。
冒頭のアカペラ、
「レッミノゥ〜〜 レーッミノ〜ォ〜〜〜…」
で私は心を射抜かれました。
実はこの曲、アルバムリリース時に聴いていなくて数年後にオムニバスCDで聴きました。
(オムニバスCD…なんか久しぶりに目にした言葉ですね。)
その時この声がアリーヤと知らずに聴き、誰の曲か見て驚いた思い出があります。
しかもこの曲がデビューアルバムに収録されていたなんてダブルの驚きです!
だって、彼女のデビューは14歳ですよ!?
収録時13歳かも…
中学1、2年生がこんな色気たっぷりで歌っていたんですよ?
信じられなかったです。
前述のアカペラ、息づかい、口の動きの音。
すごく色っぽく始まります。
そしてそこへ合流する優しい楽器たち。
全ての音が温かで、彼女の独り言を静かに聞いているようです。
彼女の話のペースを乱さず静かに聞いている言葉少なめなアコギ、ベース、ドラム。
彼女が話しやすいように相槌を打つような優しいキーボード。
そして彼女の気持ちを自分に置き換えているような幸せそうなエレキギター…
特にキーボードとエレキギターがふわふわした雰囲気を作っているのがすごく素敵です。
微かに聞こえるレコードのノイズ音も恋で夢見心地になっている世界を感じさせますね。
モヤモヤした彼女が彼氏に言えない心の中を打ち明けているようです。
歌詞は彼氏に惚れてしまった女性の独り言のような、願いのような感じです。
彼女は彼氏を好きで好きでたまらないんですが、彼は彼女に全てを見せているわけではなさそうです。
彼女は彼女で彼に自分の気持ちを上手く伝えられない。
彼氏は彼氏で恋にどっぷり浸かっている訳ではなさそう。
それでも彼女は自分の溢れる気持ちで溺れそうになっています。
彼女の生きる原動力となっている彼。
彼が最高の状態の時、彼女にとってはそれが「愛」と感じているようです。
最高の状態の時ってどんな時なんでしょう?
色々想像しますが、やはり彼女が彼の意識を独り占めしている時でしょうね。
それが恋愛感情かどうかはわかりませんが…
常に彼女が一番という訳ではなさそうな彼氏。
その彼の気持ちを独り占めできる時間、彼女の愛のバロメーターはMAXなんでしょうね。
そんな彼女に対し、どうやら彼氏は彼女の気持ちを完全に受け止めているわけではなさそうです。
なんて言いますか、淡白な雰囲気を感じてしまいます。
「思っていることを言う気分じゃなさそう。」
「私(彼女)からちょっと距離を置こうとすることもある。」
なんて彼女が愚痴をこぼしています。
そして彼女は彼女で面と向かってはなかなか思いを伝えられないようです。
サビで「もし気持ちを伝えたくなったら教えて…」と言っています。
しかしここ、「If you」ではなく「Should you」と歌っています。
「Should you」だと「万が一」という意味になります。
つまり、彼が彼女に気持ちを伝える可能性は極めて低い…
そして彼女もその事はわかっている。
なのに彼女は彼を猛烈に愛してしまっている。
せ…切ない!!
彼は彼女の気持ちには気づいているはずです。
でも彼女の気持ちには応えない…
彼女はひとり、祈るように歌います。
「あなたの世界の外を見て、私の居場所を見つけて。」
惚れてしまったが最後、実る見込みのない恋の沼に彼女はハマってしまったということです。
そして曲の最後、彼女はまた祈るように歌うのでした。
「Stay at your best, baby…」
直訳すると変な感じになるので私なりの解釈で訳すと、
「ずっと私の事を考えていて…」
愛に溢れた歌ではありますが…
せ…切な過ぎる!!
さて、この曲。
私はX(元Twitter)のアカウントを作るまではカバーとは知りませんでした。(正直でしょ?)
原曲は私も名前だけは知っているアイズレー・ブラザーズが歌っています。
原曲のタイトルは「You Are Love (At Your Best)」。
アリーヤとは括弧で括られてる部分が違いますね。
なんとなくタイトルだけでも雰囲気の違いがあります。
「Love」がテーマの原曲と「願望」がテーマのカバーという感じを受けました。
原曲は「とにかく愛してる〜」という包容力ある雰囲気に聴こえます。
そしてアリーヤのカバーは「どうか私に振り向いて〜」という切実な雰囲気です。
※完全に個人の見解です。異論は心の中にしまっておいてくださいw
そんなThe Isley Brothersの原曲はコチラ。
そして彼女のMVはメロディーが全く違う超Dope仕様です。
当時のパートナー、R. Kellyと共演した大人ぶったワルな雰囲気たっぷりです。
MVバージョンだけ聴いていたらここまでこの曲が印象に残らなかったかもしれないです。
改めて、アルバムバージョン、今でも何度も聴きたくなる名カバーですね!